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―日本初!手術前に飲める高炭水化物飲料
きっかけは、病院からの一本の電話でした
「手術前に、飲んでもらえる50gの炭水化物と電解質を補う『飲料』が必要なんです」。
その声は、ある大学病院の臨床現場から届いたものでした。術後ではなく「術前」に飲むことが前提。しかも患者の体調や状態によっては、甘すぎたり濃すぎたりする飲料は受け入れられない。現場のリアルな悩みに対して、既存製品では応えきれない…そんなもどかしさが、にじみ出ていました。
この依頼を受けた弊社の代表・位田は、すぐに「これは新しい挑戦になる」と直感しました。
医療現場の“困りごと”を見逃さず、必要な栄養を“かたち”にして届ける。それが、これまでアイドゥが何度もやってきたこと。そして今回もまた、誰もまだ手がけていない領域での製品開発がはじまったのです。
“飲みやすさ”と“高炭水化物”の両立という壁
「じゃあ、まず炭水化物濃度は12.5%でいこう」。
位田の中では、その数値がすでに明確にありました。臨床研究に基づく推奨濃度。エビデンスのある数値。しかしそれは同時に、「美味しく飲んでもらうこと」と相反するハードルでもありました。
実際、炭水化物濃度が高いと粘度が上がり、口当たりに違和感が出ます。さらに、加える成分によっては沈殿したり、変色したりすることも。
「このままじゃ、病院の先生に出せない…」
試作品をいくつも作っては、何度もやり直す。微妙な調整の繰り返し。開発現場には一歩進んでは二歩下がるという足踏み状態が続きました。
しかし位田は、弊社スタッフと協力し食品加工技術者としての知識・キャリアを存分に活かします。マルトデキストリンの選定、ビタミンB1(炭水化物代謝に関与する重要成分)、水溶性素材の選定…。わずかな配合バランスを変えるたびに飲みやすさを検証し、10ヶ月の開発期間を経て、臨床現場でも安心して使える味・粘度・安定性を備えた処方へとたどり着きました。

「食品開発」と「臨床現場」、その両方を知る強み
アイドゥが他社と大きく違うのは、「作れる」だけでなく、「必要とされる現場を知っている」こと。
アイドゥは、長年にわたり病院や介護施設と関わり続け、NST(栄養サポートチーム)活動にも深く理解があります。
「現場で今、本当に困っていることは何か?」
「どんなタイミングで、どんな栄養素が求められているか?」
それらを見極める目を持っているからこそ、的確に“刺さる”製品が生まれるのです。
今回の開発でも、東京科学大学の臨床栄養部や麻酔科との連携を通じて、エビデンスに裏付けされたアプローチが取られました。こうして完成したアクアファン®MD100は、「ただの水分補給飲料」ではなく、「術前の回復力を支える、臨床栄養の一手」として現場で歓迎されています。
多数の病院に広がる、信頼と実績
今では、アクアファン®MD100は大学病院を中心に、200以上の医療機関で導入が進んでいます。
導入のきっかけは試供品でも、一度使えば「これが欲しかった」と反響があり、リピートにつながるケースも増加中です。
日本国内で、炭水化物含有率12.5%を実現している製品はアクアファン®MD100だけ(2025年5月現在)
これは、大手企業でもなし得ていない独自性です。

「自分たちにしかできない栄養をつくる」
Advance, Innovation, DOing――
「今、必要とされている栄養を、独自の技術で、最前線へ届ける」 そんな熱い思いが、この製品に詰まっています。
アイドゥの使命は、「つねに先進的かつ革新的に行動し、社会の課題を栄養で解決すること」
アクアファン®MD100はまさにその姿勢の結晶です。
